400年の歴史 海津の宝『今尾左義長』 1
400年の歴史をもつ今尾左義長。伝統文化は長い年月を経て、新たな時代へと引き継がれた。平成29年以降、左義長は2月の第2日曜日に行われ、今年は2月9日に開催される。
今回は、まちの誇れる伝統文化を深堀り。
こんばんは、Takanobuです。今回は、まちの伝統文化『今尾左義長』についてお伝えしたいと思います。
全国唯一の左義長
今尾左義長は、13の町内がそれぞれ竹神輿を作り、秋葉神社の境内につり込んで焚きあげる神事で、この方式で左義長を行っているのは、全国でもここ今尾だけ。多くの「左義長」や「どんど焼き」の火祭りは、正月飾りなどを一定の地に積み上げて焚きあげるのが通常の方式。
全国唯一の今尾左義長は、昭和55年に岐阜県重要無形民俗文化財に指定され、珍しい神事と竹神輿の周りを勇壮に駆け回る若衆をめあてに、毎年多くの見物客が訪れる海津の冬の風物詩である。
もう一つの特徴は、竹神輿の形。今尾左義長の竹神輿は『鼓型』で高さ、周囲共に約6メートル、重さ約1.5トンの神輿を、町内の人が総出で催事の前日1日かけて作り上げていく。例年、大人神輿13基、こども神輿2基が作られている。
熱気に包まれる
当日は正午に始まる。宮元の万町の竹神輿から順に秋葉神社の境内に担ぎ込まれる。重さ1.5トンの竹神輿を揃いの長襦袢と白足袋姿の若衆が「わっしょい、まえ、まえ」と威勢のいい掛け声をかけながらゆっくりと巨大な竹神輿が境内へと近づいてくる。見物客も若衆が必死になって神輿を引く姿に応援の声が沸き上がる。
竹神輿が境内に入ると鐘の合図とともに、若衆が2回、3回と竹神輿を引き回して会場を盛り上げ、見物客の歓声とカメラマンのシャッター音が会場にこだまする。回し終わると、輪棒を竹神輿から引き抜き、彼らは、竹神輿に火をつける準備をする。
宮司の手から総代の持つ藁の束に御神火を受け、階段を駆け下り、若衆が持つ藁に火が移され、竹神輿に点火する。竹神輿に火が付くと、火は一気に燃え広がり、「パン、パン」と爆竹音を会場に響かせながら、10数メートルの高さまで炎は燃え上がり、会場は炎の熱気と、燃え広がる灰に包まれる。
勢いよく燃え広がる竹神輿が倒れないように、中老たちが、竹神輿を支えて倒れるのを防ぐ。竹神輿に火が満遍なく広がる間に、若衆が火花が飛び散る中、縄巻きの準備を始める。
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