400年の歴史 海津の宝『今尾左義長』 2
400年の歴史をもつ今尾左義長。伝統文化は長い年月を経て、新たな時代へと引き継がれた。平成29年以降、左義長は2月の第2日曜日に行われ、今年は2月9日に開催される。
Takanobuです。引き続き『今尾左義長』についてお伝えします。
縦横無尽に駆け回る若衆
若衆は、水を含ませた長縄の両端をそれぞれが手にもって、燃え盛る竹神輿を見つめる。8割ほど竹神輿が燃えると、彼らは、動き出す。長縄を持った彼らは縦横無尽に境内を駆け回り、燃える竹神輿に幾重にも縄を巻き付けていく。彼らが飛んだりかがんだりして縄を巻き付けていく勇壮な姿をカメラマンたちは写真に収めていく。彼らの勇壮さにシャッターを押す回数は必然的に増え、会場はさまざまな音が入り乱れる。
縄が巻き終わると、若衆が一斉に恵方(今年は「西南西」)に竹神輿を倒していく。左義長は、竹神輿の倒れ方で今年の吉凶を占っている。竹神輿が倒れると、若衆の出番は終わり、次の町内の若衆に交代する。
灰除け
次の町内の竹神輿を迎え入れるため、境内の中央に倒れている竹神輿を、隅に追いやる作業が『灰除け』。境内の片隅に若衆が『ヤハズ』という十字に結んだ青竹を立てかけ、鐘の合図とともにヤハズを下ろし倒された竹神輿に一直線に向かい、もう片方の隅に燃えている竹神輿を追いやる。その際、彼らがヤハズを上に持ち上げると、灰は空高く舞い上がり、会場一帯に灰が降りそぐ。
この灰除けを何回か繰り返し、境内の中央の竹神輿の燃え残りがなくなると、次の町内の竹神輿が担ぎ込まれる。
13の町内の左義長が終わると、夕暮れ時に町内の人が秋葉神社に訪れ、無病息災を願い左義長の残り火で餅を焼く。
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